山野草の魅力を思いっきり楽しむ!
やまおか碧山苑『道の駅能勢(くりの郷)』から車で約5分。上杉にある『やまおか碧山苑』は、全国でも数少ない山野草専門店です。
店内は少量ずつ、バリエーション豊富な品揃え
山野草とは、山や野原などに自生する観賞価値の高い草花のこと。広く流通している園芸植物は、品種改良を行ったりしながら、華やかさや豪華さ、育てやすさ、といった点を重視する印象がありますが、山野草は自然のままの状態が基本。そこに、素朴で繊細な美しさや、季節ごとの風情などがあり、茶道の茶花や生け花の花材としても古くから親しまれてきました。
一方で、自然のままゆえに、生育環境を整えたり専門知識が必要だったりするといったデリケートな一面もあることから、まだまだ流通量は限られているそうです。
冬の季節の苔玉。苔玉も季節によって様々な色をみせてくれます
店主のこだわりが、山野草の魅力を引き出す
「要するに、マニアックな店なんですよ」
そう言って笑うのは、四代目店主の山岡一隆(かずおき)さん。
「花市場などでは流通していないような山野草を置きたい」と、希少かつお客さんに好まれそうな品種を日々リサーチし、現在約5,000種の山野草を取り扱っておられます。実際ここにしか置いていない品種もあるのだとか。
また、そのうち約3,000種は店内に常時置かれているので、季節の移ろいとともに表情を変える山野草の魅力を存分に楽しむことができます。
さらに、ここは、販売だけでなく栽培も同じ敷地内。それゆえ、それぞれの品種に適した環境づくりや育成方法等についてアドバイスやヒントが得やすいんです。
季節・時間帯によって変化するお店の風景
ここ『やまおか碧山苑』には、一般的な園芸店では味わえない楽しみ方がたっぷり詰まっています。そのワクワク感は、自然豊かな能勢だからこそ、さらに引き立てられるのかもしれません。
ここを訪れれば、きっと感じる山野草の魅力。みなさんも、ぜひ一度足を運んで体感してみてください。
能勢のおすすめスポットを聞いてみました!
同じ能勢町にあるカフェ『野間の森MIGIWA』(野間中215)と『里づと』(森上224)では、お店の庭づくりにここの山野草を使用されておられるそうです。山野草がカフェ空間をどのように演出するのか、それも興味深いですね。
お店の庭づくりにやまおか碧山苑の山野草を使用されている里づとさん
取材日:2025/1/14
写真/山岡一隆・ぼぎぃ
取材・文/ぼぎぃ