新鮮な野菜と地域の交流の場——地元の人々が支える
農事組合法人 田尻農産能勢町田尻地区にある「田尻農産」は、地元で採れた新鮮な野菜やお米、手作りの味噌を販売する直売所です。地域の活性化を目的に2006年に設立され、地元の方々が力を合わせて運営しています。
田尻産の新鮮な野菜と手作りの味
「田尻農産」で一番の魅力は、田尻地区で採れた旬の野菜。地元の農家が丹精込めて育てた野菜が並び、季節ごとの味わいを楽しむことができます。お米や味噌も毎日販売されており、特に味噌は加工部のスタッフが手作りしている人気商品です。さらに、イベント時にはおはぎや山菜おこわ、おもちなどが販売され、訪れる人々を楽しませています。
地域の交流の場として
店内には喫茶コーナーがあり、ご近所の方々が集まる憩いの場となっています。コーヒー(250円)や甘酒、ゆずジュース、ぜんざいなどが楽しめ、ゆったりとした時間を過ごせます。「田尻農産」は、単なる直売所ではなく、地域の人々が情報交換をする大切な場としても親しまれています。
昔ながらの習わしを大切に。季節を楽しむイベントを開催
季節ごとの習わしを大切にし、毎月イベントを開催しているのも「田尻農産」の特徴です。3月には菱餅、5月には柏餅など、訪れる人に喜んでもらえるよう工夫されています。また、5月には子供向けの田植え体験イベントも実施。地元の農業を知ってもらい、次世代に受け継いでいくことも目標の一つです。
地域を想う人々とともに20年
「田尻農産」は、もともと田尻地区から農協の支店がなくなったことをきっかけに、「このままでは地域がさびれてしまう」との想いで立ち上げられました。田尻おおすぎの会(2006年発足)のメンバーが出資し、地元の農産物を販売する場としてオープン。現在も地元の方々が支え合いながら運営を続けています。しかし、立ち上げから約20年が経ち、後継者不足が課題となっています。
田尻の魅力に触れる
「田尻農産」では、地元の人々の温かい想いが詰まった野菜や加工品、そして人とのつながりを感じることができます。近くを訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてください。
取材日:2025/1/28
写真・文/大池結香